LED電球の可能性 その2
エコロジーなLED電球が各社から発売されていますが、実際どうなの?
という疑問に応えるため、白熱電球と比較してみました。
その1はこちら
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パナソニック電工から発売されている
パルックボールスパイラルEFA10EL8 8W 電球色です。
一般電球の40Wに相当します。
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同じくパナソニック電工から発売されている
LED電球 エバーレッズ LDA7L−A1 6.9W 電球色相当です。
ランプ単体で一般電球の40Wから50Wに相当します。
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今回も使用するテスターです。
左側が日置電機製デジタルクランプハイテスタ 3281 です。
電圧を 測定します。
中央が三和電気計器製デジタルクランプメーター DLC−330L です。
電流を測定します。
右側が共立電気計器デジタル照度計 5202 です。明るさを測定します。
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今回の比較も天井に設けたランプソケットに電球を差し替える形で
行いました。
もちろん測定ポイントは変えません。
明るさの測定ポイントはランプソケットの真下で、1.5m程度離れています。
左側は測定日時です。時間は午後9時25分と完全な日没後です。
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パルックボール スパイラルの測定結果は
電圧:101.5V 電流:100.5mA 明るさ:55.5luxという結果に
なりました。
照度安定のため、点灯より5分ほど経過してからの照度を測定しています。
この時の消費電力を力率1.0のもとで計算しますと、
101.5V×0.1005A×1.0≒10.2Wです。
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対するLED電球の測定結果は
電圧:100.3V 電流:63.4mA 明るさ:99.6luxという結果になりました。前回より良い測定結果なのは気温のせいもあるのでしょうか?
同じく力率を1.0で消費電力を計算しますと、
100.3V×0.0634A×1.0≒6.4Wです。
これはLED電球の方がおよそ1.8倍明るく、消費電力は6割程度
です。
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前回と同様にこの比較を掘り下げてみましょう。
1日当たり8時間点灯するものとし、1ヶ月のうち20日間点灯しますと160時間となります。
電気料金を1kwh当たり22円としますと1ヶ月間のおおよその消費電力量と電気料金は
パルックボール スパイラル:消費電力量 1.63kwh 電気料金 36円
LED電球:消費電力量 1.02kwh 電気料金 23円
となります。
では、おのおのの電球の定格寿命から運営上のコストを見てみましょう。
試験で使用したパルックボール スパイラルは定格寿命が6,000時間、一方のLED電球は
定格寿命が40,000時間です。
パルックボール スパイラルはLED電球が切れるまでに7回ほど交換することとしましょう。
電気料金は上記の通りとして、実勢価格をパルックボール スパイラルを1,000円、
LED電球を4,000円としますと
パルックボール スパイラル:
(1,000円×7回)+40,000時間×10.2W×22円≒15,976円
LED電球:
(4,000円×1回)+40,000時間× 6.4W×22円≒ 9,632円
と、やはりLED電球の方が6,344円安いという結果になりました。
これは当方での試験内容によるもので必ずしも同じ結果になるとは限りませんが、
大きく異なるものでもないと思います。
さて、最後にLED電球を取り付けられない場所をご紹介します。省エネなのでどこにでも
取り付けたいと思う方は多いと思いますが、
・雨がかかるような屋外は取り付けられない(専用器具ならば可)
・白熱電球用調光器(ムードスイッチ等)は取り付けられない。(調光対応タイプならば可)
・ダウンライトの断熱材施工は取り付けられない(熱がこもるため)
皆さんのご家庭や職場でも、電球の交換の際は環境に優しい
LED電球の購入をご検討なさってみてはいかがでしょうか?
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